蓄電池の補助金とは?仕組みや活用方法について解説【2025年最新版】

本記事は

・「蓄電池の補助金って10万円以上の金額がもらえるの?」

・「補助金の申請ってどうすればいいの?1年以上待つことはある?」

・「設置業者はどんな業者を選べばいい?どこを選んでも変わらない?」

このような疑問を持たれている方に補助金についてご紹介します。

実際にネットで蓄電池の補助金を調べてみても自分が受け取れる補助金が何なのかどの程度の金額がもらえるのか分かりませんよね。

そこでこの記事では補助金の詳細についてお伝えするだけでなく、補助金をどのようにしたら申請できるのか?またその補助金を活用してお得に工事するコツについてもお伝えしますのでぜひこの記事を最後までお読みください!

蓄電池の補助金について【2025年最新版】

まず補助金とは国や地方自治体で蓄電池を設置される方に向けて設けられている制度になります。国や地方自治体によって条件などが異なるケースがあります。

補助金をうまく活用できれば蓄電池を安く設置できるだけでなく、月々の電気代も大幅に削減できます。

また補助金制度は予算額に達すると申請期限前でも打ち切られることがあります。

ここからは補助金の制度について解説します。

蓄電池の補助金制度【2025年最新版】


政府や地方自治体では自然エネルギー利用を推進するために蓄電池の設置に対して手厚い補助金制度が設けられています。

国からの補助金であれば、「60万円以内」の金額が受け取れます。さらに地方自治体からはそれぞれ決められた金額が用意されています。
※東京都では最大なんと120万円もの補助金が出る可能性があります。

また国と地方自治体の一部の補助金が併用できるのでさらにお得に蓄電池を導入することも可能になります。

次は国からの補助金で公表されているDR補助金について解説していきます。

蓄電池のDR補助金ってなに?


DR補助金とは一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が実施している国の補助金制度の1つになります。

DR補助金は「DR契約」を条件に交付が受けられる補助制度です。契約すると電力会社からの要請に応じて節電や自家発電設備の稼働調整などを行うことで報酬を得ることができます

それではDR補助金の受けられる補助内容を3つご紹介します。

蓄電池のDR補助金の補助内容は主に3つ!

補助金額

DR補助金では初期実行容量1kWhあたり3.7万円の補助金が出ます。例を挙げると初期実行容量が10kWhなら補助金額は37万円です。補助金の上限額は60万円になります。

補助率

そもそも補助率とは補助金申請における事業者が使用した経費に対して補助金で補助される割合を補助率といいます。 申請者は使用した経費に補助率をかけた金額を受け取ることができます。1/3以内であれば90万円の1/3だと最大30万円になります。

補助対象

DR補助金の補助対象は蓄電池の本体代だけでなく設置工事に発生する金額も対象となっています。

ちなみに蓄電池の設備費と工事費の合計が14.1万円/kWhを超えると補助対象外になります.。DR補助金を申し込む際は導入費が高額にならないように注意が必要です。

また蓄電池の販売価格は店舗によって違うため場合によっては1kWhあたり14.1万円以上の可能性もあるので購入前に補助金の対象になるか確認するようにしましょう。


参考:DR対応蓄電池チラシ

蓄電池の補助金シミュレーション


例.1

蓄電池(7.0kWh)×補助金(3.7万円/kWh) → 補助金 25万円

蓄電池(7kWh)で一般的な金額だと98万円(税込)なので98万円−25万円=73万円(実質)で蓄電池を設置することができる計算になります。

※小数点は切り捨てしています。
※蓄電池のメーカーの初期費用や施工業者によって金額が異なりますので参考程度でご覧ください。


例.2

蓄電池(12.6kWh)×補助金(3.7万円/kWh) → 補助金 46万円

蓄電池(12.6kWh)で一般的な金額だと176万円(税込)なので176万円−46万円=130万円(実質)で蓄電池を設置することができる計算になります。

※小数点は切り捨てしています。
※蓄電池のメーカーの初期費用や施工業者によって金額が異なりますので参考程度でご覧ください。

蓄電池の容量が大きくなるにつれ補助金の金額が上がっていきますが蓄電池や設置費用も上がってしまいます。

ですが4つの条件をクリアした蓄電池なら本来の補助金にさらに上乗せで金額をアップさせることができます!

4つの条件は次のようになっています。

・ラベル
JIS C 4414とは日本産業規格「家庭用低圧蓄電システムのラベル」蓄電システムの主な性能を分かりやすくラベルにしたものを「性能表示ラベル」と呼びます。
JIS C 4414の規格に準拠しラベル表示があることを条件としています。ラベル表示はカタログやHPに表示されているものでも大丈夫です。
条件を満たしていた場合1kWhあたり0.2万円受け取れます。
・類焼性
まず類焼(るいしょう)とは他の建物から火が燃え移って焼けることを意味する言葉です。もらい火とも呼ばれます。
蓄電池の類焼性とは蓄電池が炎に接触したり熱暴走によって発火や爆発する可能性があることを指します。

蓄電池の類焼性に関する安全設計を証明していることを条件としています。
条件を満たしていた場合1kWhあたり0.6万円受け取れます。
・レジリエンス
まずレジリエンスとは困難や危機に直面したときに「回復する力」「復元する力」「耐久力」などを意味する言葉です。
蓄電池を活用したレジリエンスとは災害や停電などのトラブルが発生しても電気の供給を継続し生活を維持できる機能や能力を指します。

蓄電システムの早期復旧や原因解明が可能な体制が整えられていることが条件になります。
条件を満たしていた場合1kWhあたり0.1万円受け取れます。
・廃棄物処理法上の広域認定の取得

採用予定の蓄電システムの製造・加工・販売等の事業を行う者が廃棄物処理法上の広域認定において蓄電池関連製品での認定を取得していることを条件としています。

条件を満たしていた場合1kWhあたり0.1万円受け取れます。すべての条件を満たしていれば初期実行容量1kWhあたり1.0万円の増額となるため機種によっては上限60万円に達する可能性があります!


参考:家庭用蓄電池等の分散型エネルギーリソース導入支援事業費補助金

蓄電池の補助金の申請から受け取りまでの流れ



DR補助金を利用する場合のスケジュールのポイントは補助金の交付が決定してからの契約となる点です。
申請は施工業者が基本的に実施するものであり実証実験に関しては家主の協力が必要なことは覚えておきましょう。

補助金の受け取りタイミングは依頼した施工業者によって異なります。重要なのは補助金を受け取るために申請が許可されて交付が決まってから契約をすることです。

その前に契約してしまうと補助金を受けられなくなるので注意してください!

参考:令和5年度補正 家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業

蓄電池の補助金は国と自治体で併用できる?

国と地方自治体の補助金を併用することは可能です。
ただし蓄電池の補助金は「国と国」「自治体と自治体」という組み合わせで併用することはできません。

注意点としては国や地方自治体、補助金の種類によって併用できない場合もあります。さらに併用できたとしても補助金額が減額される場合もあります。

これらについては自治体ごとに決められており、複数の補助金を併用したい場合は必ず補助金の申請条件や補助金額を確認することをオススメします。

47都道府県の地方自治体から蓄電池の補助金は出るの?

蓄電池の地方自治体からの補助金は東京都在住の人が受け取れるようなイメージがあるかと思いますが、実は47都道府県の各県それぞれに蓄電池の補助金制度は設けられています

補助金額の上限や補助を受けられる条件は各県によって異なりますが、基本的には予算が上限に達していない限り申請すれば受け取れると考えて大丈夫です。

今回は千葉県ご在住の方に向けて千葉県で受け取れる補助金を活用した際の導入金額を、先ほどシミュレーションした例題で再度計算してみました。

※千葉県の地域によっては補助金が出ないことがあるのでお住いの地域のHP等で確認してください。
※蓄電池のメーカーの初期費用や施工業者によって金額が異なりますので参考程度でご覧ください。

まず千葉県では蓄電池の補助金は最大7万円受け取れます。先ほどの計算式に千葉県の補助金を併せると

蓄電池(7.0kWh)×DR補助金(3.7万円/kWh) +千葉県補助金→ 補助金 32万円
蓄電池(7kWh)で一般的な金額だと98万円(税込)なので98万円−32万円=66万円(実質)で蓄電池を設置することができる計算になります。

先ほどのDR補助金だけの負担額と比べると今回は負担費用に対して約1/3もの補助金額になりました。このことからも国の補助金と自治体の補助金を併せることはお得であることが分かります。

さらにこの計算式ではDR補助金の金額アップの額を上乗せしていない計算式になりますのでもっとお得になる可能性があります!蓄電池の導入を検討されている方はぜひ見積もりや専門家へのご相談をオススメします!

蓄電池の補助金に対する3つの注意点



注意1.SII認定の蓄電池を導入する

国の補助金制度を利用する場合SII認定の蓄電池を購入する必要があります。SIIは一般社団法人 環境共創イニシアチブの略です。

蓄電池がSIIに機器登録されていないと補助金が受け取れません。認定商品は事前に公表されているので気になる人は「蓄電池システム登録済製品一覧検索」から確認しましょう。

新しく購入した蓄電池でないと補助金は受け取れません!中古品等では補助金は受け取れませんので注意しましょう。

注意2.予算上限に達すると受付が早期終了する

蓄電池の補助金制度は予算上限に達すると受付を早期終了するので早めに申し込みをすることをオススメします。
残額は各補助制度のホームページで定期的に公表されるので定期的に確認しておきましょう。

※2024年度のDR補助金は現在受付を終了しておりますが2025年度のDR補助金も公募が確定してますので詳細は情報更新待ちになります。

注意3.申請タイミングを間違えると補助金を受け取れない

DR補助金は交付決定後施工業者と契約する必要があります
さらに最終報告の期限など細かい条件が多いので手順や期日は申し込み前に確認しておきましょう。

蓄電池を補助金を活用してお得に導入しよう

ここまで補助金の金額や申請の流れをご覧いただきましたが、初期コストでかかる費用は蓄電池だけではありません。

施工を行う業者の施工費等も発生します。

「1番安く工事してくれるところでいいんじゃないの?」
「どこに頼んでも補助金があれば、そこまで費用は変わらないでしょ」

このように思われる方もいらっしゃるかと思います。ですが業者選び1つで施工後の満足度はかなり異なります。
そのため設備の導入において業者選びはかなり重要な部分になります。

それでは、どの業者を選べば良いのかポイントをあげていきますので押さえておきましょう。

蓄電池を導入する業者選びの3つのポイント!

①悪徳業者の特徴

業者を選ぶのに1番気をつけるのは悪徳業者を選ばないことです。
悪徳業者は施工技術や保障等も曖昧な部分があるので業者のHPはあるのか、口コミはどのくらいもらっているのか事前に確認しておきましょう。
安さを前面アピールしている業者もすぐに信頼するのもやめておきましょう。依頼する側は安ければ安いほど嬉しいものです。

しかし後から
「これが必要」
「これをしないといけない」
このような事を工事中に言われて実際の相場より高くなってしまったケースもあります。
なかには補助金申請は代行できない、相場より高い金額を提示されるといった事例もあるので事前に口コミ評価はしっかり見ておくことが大事です。

②口コミ評価が多い業者

依頼する業者の口コミ評価がどうなっているのかこの部分も重要です。
口コミを多くもらっている業者はその分施工実績が充実している、保証もしっかりしているなど様々な部分で安心できる内容が多くなるからです。
ただし口コミの数は多くても評価が高くないと安心はできません。口コミの数と評価が高い業者に依頼をしましょう。

③補助金申請をしっかりと代行してくれる業者

要件を満たしているのにも関わらず地方自治体や国から補助金を受け取れなかった事例はございますが、大体のケースが施工業者の申請漏れになります。(ただし予算の上限により受け取れなかったケースは除く)

補助金制度は申請するのにも時間がかかってしまうので2025年の補助金制度が始まってしまう前に過去に補助金申請を行った実績のある業者に見積りを事前にとっておくことをオススメします。

蓄電池の補助金を活用すればお得に導入できる!【まとめ】

今回は蓄電池の補助金について紹介してきました。
補助金制度を活用すれば蓄電池をお得に導入することができるので確実に申請しておきたい制度です。

しかし補助金絡みでのトラブルは後を絶ちません。しっかり申請してくれそうな良心的な業者に見積もりを出していただくことをオススメします。

※2024年度のDR補助金は現在受付を終了しておりますが、2025年度のDR補助金も公募が確定してますが短期間で公募が終了する可能性があります。見積もりは早めにとっておくことをオススメします!

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